現時点で手に入る、大判フィルム(シートフィルム)のまとめ

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2017年10月時点で手に入る、大判フィルム(シートフィルム)の一覧を作ってみた。

以前につくった、35mmフィルムのまとめはこちら。

www.sakaihiroshi.com

大判フィルムはまだ一度も使ったことがない上に、そもそも大判カメラも持っていない状態で、こんなまとめを作るなと叱られそうだけども、カメラを購入する前に、どんなフィルムがあるのかを調べておけば、いざ買ったカメラに対応するフィルムがほとんどない、という事態は避けられるのではという目論見だ。

どういったカメラで、どういった写真を取りたいのかが重要なので、並べる順番は、サイズ順にした。

Amazonで取り扱いがあれば、なるべくAmazonへのリンクを貼ったが、製品の性質上、ほぼ取り扱いがないので、海外の通販サイトへのリンクも多く貼った。

以下の目次を見てもらうとわかるように、大判フィルムも、中判あるいは35mmフィルムに負けないくらい豊富な商品が揃っている。

9x12 cm

日本ではあまりなじみのないサイズだが、ヨーロッパで広く使われた写真乾板のサイズで、大陸手札判と呼ばれている。その流れか、ヨーロッパのフィルム会社では、今でもこのサイズのフィルムが意外と充実している。残念ながら、日本ではほとんど取り扱いがないようだが、FOTOIMPEXというドイツの会社が多く取り扱っている。お届け先(Shipping to ...)のところにJapanとあるので、日本への発送も受け付けているようだ。支払いは、Paypalかクレジットカードでできる模様。

ADOX アッドクス

CHS 100 II/25 Sheets

www.fotoimpex.de

FOMA フォマ

Fomapan 100/50 Sheets

www.fotoimpex.de

Fomapan 200/50 Sheets

www.fotoimpex.de

Fomapan 400/50 Sheets

www.fotoimpex.de

Retropan 320 Soft/50 Sheets

www.fotoimpex.de

ILFORD イルフォード

Delta 100 Planfilm/25 Sheets

www.fotoimpex.de

FP4/25 Sheets

www.fotoimpex.de

HP5/25 Sheets

www.fotoimpex.de

4x5 インチ

シノゴと呼ばれる、もっともメジャーなサイズの大判フィルム。富士フィルムもこのサイズを扱っているので、日本でも手に入りやすい。35mm判でメジャーなフィルム会社は、軒並みこのサイズを扱っている。

ADOX アドックス

CMS 20 II/50 Sheets

www.silversalt.jp

CHS 100 II/25 Sheets

www.silversalt.jp

BERGGER ベルゲール

Pancro 400/25 Sheets

www.silversalt.jp

FOMA フォマ

Fomapan 100/25 Sheets

www.silversalt.jp

Fomapan 200/50 Sheets

www.silversalt.jp

Fomapan 400/50 Sheets

www.silversalt.jp

Retropan 320/25 Sheets

www.silversalt.jp

Fuji 富士フィルム

ネオパン 100 ACROS/20 Sheets

FUJIFILM 黒白ネガフイルム ネオパン 100 ACROS シート 20枚 CUT ACROS100 NP 4X5 20
 

フジクローム PROVIA 100F/20 Sheets

フジクローム Velvia 50/20 Sheets

ILFORD イルフォード

Ilford Delta 100

Ilford FP4

Ilford HP5

ILFORD HP5 PLUS モノクロフィルム 4x5インチ 25枚

ILFORD HP5 PLUS モノクロフィルム 4x5インチ 25枚

 

KODAK コダック

Ektar 100

Porta 160

Porta 400

T-Max 100

T-Max 400

TRI-X 320

ROLLEI ローライ

Infrared 400

www.silversalt.jp

Ortho 25 Plus

www.silversalt.jp

RPX 25

www.silversalt.jp

RPX 400

www.silversalt.jp

WASHI 和紙

WASHI 25

www.fotoimpex.de

5x7 インチ

ゴシチあるいはゴナナとも呼ばれる。次に紹介する13x18 cmとほぼ同じだが、ほんの少し小さい。4x5、そして8x10に次ぐメジャーなサイズである。日本のいくつかのサイトで取り扱いがある。

ADOX アドックス

CHS 100 II

www.fotoimpex.de

BERGGER ベルゲール

PANCRO 400

cura-3i.com

FOMA フォマ

Fomapan 100

www.silversalt.jp

Fomapan 200

www.silversalt.jp

Fomapan 400

www.silversalt.jp

Retropan 320

www.fotoimpex.de

ILFORD イルフォード

FP4

www.fotoimpex.de

HP5

www.fotoimpex.de

ROLLEI ローライ

Ortho 25 Plus

www.fotoimpex.de

13x18 cm

上で紹介した5x7とほぼ同じサイズだが、わずかに大きい。カメラによっては、どちらでも使える。写真乾板の大キャビネ判と呼ばれるサイズと同じ。日本では印画紙としてこのサイズの取り扱いがあるようだが、フィルムを扱っているサイトを見つけられなかった。

ADOX アドックス

CHS 100 II

www.fotoimpex.de

BERGGER ベルゲール

PANCRO 400

www.fotoimpex.de

FOMA フォマ

Fomapan 100

www.fotoimpex.de

ILFORD イルフォード

Delta 100

www.fotoimpex.de

FP4

www.fotoimpex.de

18x24 cm

次に紹介する8x10よりはわずかに小さいが、かなり大型。残念ながら、日本ではほぼ取り扱いがない。あるアンティークカメラを買おうと思っていたところ、聞いたことのないこのサイズだったため、購入を見送ったのだが、後から調べてみるとまだ現役のサイズのようだ。ちなみに、生命科学の分野でお馴染みのウェスタンブロッティング方で使うフィルムサイズでもある。

ADOX アドックス

CHS 100 II

www.fotoimpex.de

FOMA フォマ

Fomapan 100

www.fotoimpex.de

ILFORD イルフォード

FP4

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8x10 インチ

市販品の(特注品ではない)フィルムでは最大のサイズ。A4用紙よりも一回り小さいくらい。4x5に続きメジャーなサイズで、黒白からカラーネガ、カラーポジまで豊富なラインナップを誇る。Silversaltさんは流石の品揃え。値段も最大で、おいそれとは撮影できない感じ。

ADOX アドックス

CHS 100 II

www.silversalt.jp

BERGGER ベルゲール

PANCRO 400

www.silversalt.jp

FOMA フォマ

Fomapan 100

www.silversalt.jp

Fomapan 200

www.silversalt.jp

Fomapan 400

www.silversalt.jp

Retropan 320

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FOTOIMPEX フォトインペックス

Orthochromatic 25

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FUJI 富士フィルム

ACROS 100

http://www.yodobashi.com/product/100000001001704239/

Provia 100F

http://www.yodobashi.com/product/100000001001704230/

Velvia 50

Velvia 100

Velvia 100F

http://www.yodobashi.com/product/100000001001237407/

ILFORD イルフォード

Delta 100

www.fotoimpex.de

FP4

イルフォード FP4PLUS 8X10 25

イルフォード FP4PLUS 8X10 25

 

HP5

イルフォード HP5 8×10-25

イルフォード HP5 8×10-25

 

KODAK コダック

Porta 160

Kodak Portra 160C 8 x 10

Kodak Portra 160C 8 x 10" Color Film 10 Sheet Box [並行輸入品]

 

Porta 400

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T-Max 100

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T-Max 400

www.fotoimpex.de

ROLLEI ローライ

Ortho 25 Plus

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WASHI 和紙

WASHI 25

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2017年ベストショット、一年を振り返る

Allons nous promener

Leica IIIa, Summicron f = 5cm 1:2, KODAK EKTAR 100

みなさん、ベストショットを公開されているようなので、自分も公開してみる。

改めて振り返ってみると、今年はなんとフィルム4本しか撮っていない。ILFORD FP4 PLUS、ILFORD XP2 SUPER、中判のILFORD FP4 PULS、そしてKODAK EKTAR 100の4本。フィルムのコマに直すと、わずか118枚。

最後のEKTARは、ほぼ6ヶ月かけて撮り切ったので、上半期は月に平均13枚、下半期はなんと月に平均6枚という、写真を趣味にしているとは言えないほどの、超スローペースだ。

でも、不思議なことに、一枚一枚の満足度は上がっているように感じる。別段、腕が上がったとは思えないし、機材を新しくしたわけでもない。シャッターを切る機会を、意図的に少なくしたわけでもない。

それでも、36枚撮れば、少なくとも数枚のお気に入りが出来上がってくる。一本を撮るのに数ヶ月もかけると、シャッターを切ったのを忘れていたような場面もあって、逆に写真を見てその時の心境を振り返ることもある。

もしかして、この時間差こそが、満足度を上げているか、とも思う。その場で写真を確認できない、強制的に数週間から数ヶ月待たされるという時間で、自分の心境なり目なりが熟されるのだろう。

子供が生まれてからは、被写体を子供ばかりにはするまいと考えていたが、フィルムを見返してみると、やはり子供の写真は多い。その中でも、この一枚は、このところ挑戦していた「スケール感」を出すという構図と、プライベートすぎない家族の写真、というのがうまく組み合わさって、満足のいく写真になった。

一年にたった一枚しか撮らなくても、満足いく写真になる、そんな写真ライフを目指したい。

ブランクーシのアトリエ、大判カメラへの誘惑

L'Atelier Brancusi

Leica IIIa, Summicron f = 5cm 1:2, KODAK EKTAR 100

パリの近代美術館であるポンピドゥセンターの脇に、まるで隠れ家のような美術館、ブランクーシのアトリエ (L'Atelier Brancusi)がある。

コンスタンティン・ブランクーシ(Constantin Brâncuși)は、パリを中心に活躍した20世紀の彫刻家で、非常にシンプルで抽象的な彫刻を数多く残している。

彼の代表作である「鳥」を一目見てから、一気にブランクーシ・ファンになってしまった。「鳥」を初めて見たときには、何の彫刻なのかはすぐにわからなかったのに、一度「鳥」と聞いてしまうと、もう「鳥」にしか見えない。極限まで単純化されているけども、「鳥」として認識しうるに十分なフォルムを持っている。本当に「鳥」というエッセンスのみを抽出したような作品だ。ちなみに「雄鶏」という作品もあり、こちらも見事に抽象化されている。初めて見たときには、あまりによくできていて思わず笑ってしまった。

ブランクーシは、自身の作品を自ら撮影し、アトリエに暗室まで設けていたことが知られている。しかもその手ほどきをしたのが、かの有名な写真家マン・レイ(Man Ray)だったという。

ニューヨークからパリに来たばかりのマン・レイは、ある日、ブランクーシのアトリエを訪ねた。すぐに作品の魅力に気がついたマン・レイは、自分に作品を撮らせて欲しいとブランクーシに頼んだのだけれども、なんと、ブランクーシはその申し出を断り、その代わりに写真撮影に必要なカメラ等の購入から、暗室の設置、そして写真術を手ほどきしてもらえるように頼んだという。

こうしてブランクーシは、単に自身の作品の記録としての写真だけでなく、彫刻作品の写真という、もう一つの美術品をも生み出した。現在でも、約1250枚のプリントと、主にガラス乾板で撮影された560枚ほどのネガティブが残っている。

冒頭の写真は、アトリエの中に設置されている、おそらく大判カメラ。その足元にもフィルムあるいは乾板フォルダらしきもの、さらに別のカメラが置いてある。

このアトリエを見てから、自分でも大判カメラを使いたい衝動に駆られている。同じカメラが手に入らないものかと、パリのアンティークカメラ屋を訪ねたが、この写真だけではわからないと言われてしまった。アメリカ帰りのマン・レイと一緒に買ったとなれば、ディアドルフかと思ったが、彼がパリに来たのが1921年で、ディアドルフがカメラ製造を始めた1923年と、わずかにずれる。しかも、ネガのほとんどがガラス乾板ということは、フィルムを前提としたカメラではないだろう。

詳しい方がいましたら、是非ご教授願いたい。

ミノルタオートコードCDS、新しいメンバー

An expectant mother

Minolta Autocord, Rokkor 75mm F3.5, ILFORD FP4 PULS

今の職場には、自分も含めて、写真・カメラを趣味している同僚が4人もいる。そのうち二人がデジカメ派、二人がフィルム派だ。面白いことに、フィルムもデジタルも両方使っている人が誰もいない。きっちり分かれている。

そんなフィルム派の同僚から、もうほとんど使わないからとミノルタ・オートコードを貸してもらった。ついでに、ずいぶん前に消費期限が切れている中判フィルムも、数本譲り受けた。

思いがけず、国産最高峰の二眼レフカメラを使うチャンスが来たわけだ。しかも、タイミングがいいことに、最も身近なところに良い被写体がいた。

ピントスクリーンに映し出された映像は、ポジフィルムと並んで、直接見てもらう以外に感動の伝えようのない美しさだ。のぞいているだけで、まるで映画を見ているような気分になれる。シャッターを切らずに、ただただ色々なものにピントを合わせて遊んでしまう。

ファインダーで見える像が左右逆なので、フレーミングにかなり戸惑った。これで動くものを撮影するのは、かなり技術がいるだろう。おまけに、ストラップがないので、水平を取るのも難儀だ。借り物の大事なカメラを落とすまいと、妙に力んでしまう。

撮影枚数は、わずが12枚。それでも、取り終わるのに3ヶ月ほどかかってしまった。

出来上がった写真のほとんどはピンボケだったけれども、そんな中でも満足いく写真が必ず数枚あるのが、フィルムのいいところだと信じている。

新しい家族を、このカメラで撮るのはなかなか難しそうだけれども、しっかりフィルムに残しておこうと思う。

フィルム20本撮影記念、安閑フィルムライフ

Canard

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, ILFORD XP2 SUPER@Paris

今、カメラに装填しているフィルムで、写真を撮り始めてから数えてちょうど20本目のフィルムになる。

写真を撮り始めたのが2013年だから、今年でほぼ丸四年。ということは、一年でわずか5本、二、三ヶ月に1本という、なんとものんびりしたペースで撮っていたことになる。

内訳としては、カラーネガが13本、黒白ネガが5本、カラーポジが2本。フィルム代+現像代が安く、なおかつ使いやすいカラーネガばかり使っているのがよくわかる。ネガにもかかわらず、ポジのような写りのKODAK EKTAR100が好きで、よく使っていたせいもある。

一本だけ24枚撮りで、他は全て36枚撮りなので、合計708枚の写真を撮ったことになるわけだ。デジカメ全盛期の現在であれば、一日でこの枚数を撮影することもざらにあるのだろう。

撮り直しができない、その場で確認できない、撮影枚数が限られる。どれもフィルムの欠点としてあげられることが多いけども、その制約の中でなんとか良い写真を撮ろうと必死になるから、写真の上達にはむしろ好都合なのではないか、と好意的に解釈している。

撮影できるもの、撮影できる時は限られるけれども、のんびりじっくり気ままなフィルムカメラライフを、これからも楽しんで行きたい。

お題「やっぱりフィルム写真が好き!」

フォトジェニック、その先にある表現

Think

Leica IIIa, Summicron f = 5cm 1:2, 45color 400

フォトジェニック(photogenic)、という言葉を初めて聞いたのは、ある友人が別の友人の写真を撮っている時の一言だった。彼女いわく、被写体の友人は「フォトジェニック」だから、どうやって撮影しても良い写真になってしまう、と。

photogenicという単語を辞書で引くと、例えばOxford Learner’s Dictionariesでは

looking attractive in photographs (写真で魅力的に見えること)
- I’m not very photogenic. (私はそんなに写真写りが良くない)
- a photogenic child (写真写りの良い子供)

と、非常に簡潔に説明されている。日本語でいうところの、写真写りが良い、とほとんど同じ意味だ。実際、英単語のphotogenicでグーグルイメージ検索をすると、ヒトの顔の写真ばかりが出てくる。

それに対して、日本語で言うところのフォトジェニックは、ヒトだけでなくモノにも使われているようだ。試しにインスタグラムで「フォトジェニック」のハッシュタグを検索すると、ヒトとモノが半々くらい。

写真を撮り始めると、どうしてもフォトジェニックなものを追いかけてしまう。せっかく撮るのだから、カッコいい被写体、感動する風景、素敵な物を撮りたいという衝動に駆られる。事実、自分の写真を見返しても、これでもかと言うくらい、写真写りの良い、フォトジェニックなものだらけである。

でも、ふと冷静になってみると、これは果たして写真を撮っているのだろうか、と感じることがある。誰か他人が(あるいは自然が)作ってくれた美しさを、ただ単にフィルムで(あるいは撮像素子で)コピーしているだけなのではないか、と考えてしまう。

対象がフォトジェニックであればあるほど、撮影者の技量は問われないことになる。なぜならフォトジェニックだから。「どうしたって良い写真になってしまう」のだから。そう考えると、フォトジェニックなモノを撮るのが、少し寂しくなる。

ここから一歩進んで、撮ったことによってフォトジェニックになってしまう、という写真は撮れないものだろうか。つまり、普段は見過ごされがちで絵になりそうにもない、そんなものを、写真というフレームで切り取って、美しさを与える。あるいは美しさを作る。コピーではない表現を目指す。フォトジェニックさに頼らない写真に、少しづつでも挑戦していきたい。

白黒で撮るパリ、オススメの黒白フィルム

Rue de l'École de Médecine

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, ILFORD XP2 SUPER@Paris

現在のパリの街並みは、19世紀の大規模な都市改造で作られた。その指揮をとった当時の県知事であるジョルジュ・オスマン(Georges Eugène Haussmann)の名前から、travaux haussmanniensとも呼ばれる。現在も多く残る当時の建物は、オスマニアン様式あるいはオスマニアン建築(haussmannien)と呼ばれ、パリのアパルトマンを代表する外観、様式になっている。

そういった歴史ある街並みであるせいか、パリの写真は白黒がよく似合う。街並みが変わらないせいで、現在の写真でも、白黒で撮影すると、いつの時代なのかパッと判別できないような写真も撮れる。もっとも、街ゆく人の服装や、道路の標識、あるいは店舗の外観や、道路を走る車のせいで、なかなかそういう写真は撮れないけれども。

ところで、この写真はILFORD XP2 SUPERで撮影した。このフィルムは黒白フィルムであるにもかかわらず、カラー現像機で(C-41)現像できる。初めて聞いた時には、なんだか邪道な気がして、ずっと使ってこなかったのだけれども、今回、その考えを改めた。

Jardin du Luxembourg

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, ILFORD XP2 SUPER@Paris

なんと表現すれば良いのか、解像度がものすごい高いわけでは無いのだけれども、例えば上の写真のように、ディテールが潰れることなく、存在感を残したまま、それでいて不自然さの無い絵が撮れるフィルムだ。今まで、Tri-X、T-MAX100、FP4 PLUSと使ってきたが、ここまで迫る雰囲気のある写真を撮れなかった。

LE MUSÉE RODIN - MEUDON

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, ILFORD XP2 SUPER@Meudon

これはロダンの彫刻の一つだけれども、この写真にも、まるでそこにあるかのような豊かな立体感と存在感を感じる。まあ、フィルムではなくロダンの腕が良い、ということもあるが。ちなみに、ロダン美術館は、パリ市内にあるものが有名だが、パリ郊外のMeudonムードンという所にもある。こちらの美術館は、もともとロダンの邸宅兼アトリエで、当時の雰囲気を残しながら多くの作品が展示されていて、オススメである

Un carrousel

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, ILFORD XP2 SUPER@Paris

このメリーゴーランドの写真もお気に入りだ。構図は少々悪いが、キラキラとした細部を過不足なく写しているように感じる。

もし、みなさんの中でも、撮らず嫌いで試していない方がいたら、ぜひ一度お試しあれ(と言って最後にアフェリエイトを貼るのは、ちょっと胡散臭いかもしれない…)

イルフォード XP2 スーパー 135 36枚撮り

イルフォード XP2 スーパー 135 36枚撮り

 
© 2016 SAKAI Hiroshi