エスニックジョークに学ぶブログ運営?

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Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, FUJICOLOR 100 @Paris

ブログを始めるにあたって、色々とウェブで調べていると、いやでも目につくブログ群がある。曰く「今月のpvはoo万でした!」「この方法で月収oo万円です!」等々。こういったタイトルを見るたびに、このエスニックジョークを思い出さざるを得ない。

ポーランド人はユダヤ人に金持ちになる秘訣を聞き出そうとする。
 ユダヤ人はもったいつけて、しかしいくらかの金を出せば教えないでもないと言い、ポーランド人はいくらかを支払う。
 ユダヤ人はうだうだ中身のないことを語りだしては途中で話を打切り、これ以上聞きたいなら更に払えと促す。
 ポーランド人はまた金を払い、ユダヤ人はまたうだうだ話して打切り、更に払えと……というのを繰り返す。
 とうとうポーランド人は怒り出し、お前の魂胆が分かった、うだうだ中身のない話をして俺から金を騙し取ろうというのだろうと、ユダヤ人を責め始める。
 ユダヤ人はうなずいて曰く、やれやれ、やっとわかったかね、金持ちになる秘訣がどんなものか。

金持ちになる秘訣の話/頭のよい人は「頭のよい人」なんてタイトルについた本を読まない 読書猿Classic: between / beyond readers

ジョークになるほど、古典的な手法で、なおかつ、この時代でも十分通用する方法なのだなと、感心してしまった。

現時点で手に入る、35mmフィルム(135フィルム)のまとめ

Glass bottle installation by Yoko Ono

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, FUJICOLOR SUPERIA X-TRA 400 @Lyon

(2017年10月15日 Rollei Vario Chrome、Bergger pancro 400、Cinestill 50D、Cinestill 800T、JCH SP400を追加)

(2018年3月25日 ROLLEI DIGIBASE CN200 PRO、ROLLEI ROLLEICHROME CR200 PROが販売終了していた模様。リンクを削除)

2017年10月現在で、入手可能な35mmフィルム(135フィルム)の一覧を作ってみた。まだまだフィルムは無くならないことを実感させてくれる。

使ったことのあるフィルムには、コメントに加えて、自分で撮った写真へのリンクを貼った。

用途別で並べるか、会社別で並べるか悩んだが、フィルムでどんな写真を撮りたいのかが重要なので、用途別にした。ただし、赤外線感受性フィルムやオルソフィルムは、黒白に分類した。

ロモグラフィー(Lomography)のサイトには、オリジナルらしきフィルムがたくさん並んでいるのだけれども、これは別のメーカーの再パッケージ品と聞いたので、除外した。真相をご存知の方、ぜひ教えてください。

中判、大判、あるいはその他のサイズのフィルムは載せていない。そこまで行く人は、きっと自分で調べ上げるだろう。そして素敵なまとめを作ってくれるであろう(期待)→と言っている間に、自分で大判ファイルのまとめを作ってしまった。

www.sakaihiroshi.com

Amazon等、購入できるサイトへのリンクを貼った。

本当は、そのフィルムでの作例を見られるサイトへのリンクを貼りたかったが、作業量的に断念した。ぜひ、この先は、自分の目で確かめてみてほしい(昔の攻略本風)。

間違い、抜け等々ありましたら、ご指摘いただけると幸いです。

まとめるにあたり、以下のサイトを参考にしました。ありがとうございます。

List of photographic films - Wikipedia

aremo-koremo.hatenablog.com

www.tokyoaltphoto.com

以下、目次と本文。

カラーフィルム

ネガフィルム

富士フイルム FUJIFILM

FUJICOLOR 100
FUJIFILM カラーネガフイルム フジカラー 100135 FUJICOLOR-S 100 36EX 1

FUJIFILM カラーネガフイルム フジカラー 100135 FUJICOLOR-S 100 36EX 1

 

最初に使ったフィルム。そのせいか、このフィルムを基準に、他のフィルムを評価するようになった。ISO100ならではの粒状性と、自然な色合いが特徴。非常に使いやすいけども、逆にいえば、フィルムらしい際立った特徴はない。

FUJICOLOR SUPERIA 200

https://shop.lomography.com/jp/fuji-superia-200-35mm

日本語の富士フイルムのサイトには記載がないが、Globalサイトにはまだ載っている。

フジカラー SUPERIA X-TRA400

個人的には、X-TRA400の緑はかなり好み。特に、晴天時に、綺麗に露出が合った時の緑は、思わず唸りたくなるくらいの美しさ。ISO400あれば、たいていの場面でシャッターを切ることができるし、画質も、普段の鑑賞レベルであればまったく問題ない。

フジカラー SUPERIA PREMIUM 400
フジカラー SUPERIA Venus 800
フジカラー NATURA 1600
FUJIFILM カラーネガフイルム フジカラー NATURA 1600 36枚撮り 3本パック 135 NATURA 1600-R 36EX 3SB
 

最近は、デジタルカメラの感度が異様に高くなっていて、ISO1600くらいでは高感度と呼べなくなってしまったが、フィルムでは貴重な存在。まだ使ったことはないけども、必要なシーンでは積極的に使っていきたい。

PRO400H

コダック Kodak

PROFESSIONAL EKTAR 100
Kodak カラーネガティブフィルム プロフェッショナル用 35mm エクター100 36枚撮り 6031330

Kodak カラーネガティブフィルム プロフェッショナル用 35mm エクター100 36枚撮り 6031330

 

派手に写るが、発色の美しいフィルム。「世界最高の粒状性」を謳うだけあって、粒子を感じず、鮮やかな色合いを楽しめる。今のところ、最も好きなカラーフィルム。フィルムを使うという点では、ちょっと矛盾するが、スキャンしてデジタル処理するのにも最適らしい。

PROFESSIONAL PORTRA 160

ポートラは人気のフィルムのようだが、まだ試せていない。前述のEktarと違って、自然な色合い、むしろ、少し色褪せたような色合いに映るようだ。

PROFESSIONAL PORTRA 400
Kodak カラーネガティブフィルム プロフェッショナル用 35mm  ポートラ400 36枚 5本パック 6031678
 
PROFESSIONAL PORTRA 800
ULTRA MAX 400

アグファフォト AgfaPhoto

Vista plus 200
Vista plus 400
AGFAPHOTO VISTA400 36 カラーネガフィルム ISO400 36枚撮 AP400-36

AGFAPHOTO VISTA400 36 カラーネガフィルム ISO400 36枚撮 AP400-36

 

アドックス ADOX

COLOR IMPLOSION 800

shop.lomography.com

いきなり古びたような写真に仕上がるフィルム。公式ウェブサイトに、「このフィルムは”適切な”プリントができるように意図していません。」と、堂々と書いてある。なんとなく、インスタグラムでウケそうな写真になる気がする。というよりも、インスタグラムのカラーフィルターは、このフィルムからインスピレーションを受けているのではないかと思う。

ローライ Rollei

Rollei Digibase CN200 Pro

販売終了。

RedBird RedScale 400

赤白フィルム。なんのことやらよくわからないと思うので、ぜひ上記のリンクから作例を見てもらいたい。黒白フィルムの黒を赤に置き換えた、と言うような写真が撮れる。

フィルム和紙 FILM WASHI

Film "X" - 400 iso unmasked color film

https://shop.lomography.com/jp/films/35mm-film/washi-film-maskless-cn-400-135

このフィルムのリストが、短くなることはあっても、伸びることはないと思っていた。なんと、2013年に登場したフィルム。しかも和紙。フランス製。さらに、現像の仕方によって、ネガフィルムにもポジフィルムにもなるらしい。原理がよくわからない。C41とE6の両方に対応している。

CineStill

50DAYLIGHT FINE GRAIN COLOR FILM

cura-3i.com

800TUNGSTEN HIGH SPEED COLOR FILM

cura-3i.com

ポジフィルム(リバーサルフィルム)

富士フイルム FUJIFILM

Velvia 50

色再現として、ナチュラルではなく、イメージカラーを謳うフィルム。色彩を強調するような写真が撮れる。

Velvia 100

こちらも、超極彩度フィルム。まだ試せていない。

Provia 100F

安定のプロビア。どんなシーンでも安心して撮れる。上記の二つのポジフィルムと違って、色再現はナチュラル。ただし、スキャンした画像は、スライドの美しさに全く敵わない。はっきり言って別物なので、こうやってブログに載せたりするのには向かない。家の中で、正しい光源に乗せて、ルーペで覗いて、一人でニヤニヤするのが最も正しい鑑賞法だ。

アグファフォト AgfaPhoto

CT precisa 100
AGFA CT PRECISA 35mm カラー ポジフィルム 36枚撮り ISO100-superheadz

AGFA CT PRECISA 35mm カラー ポジフィルム 36枚撮り ISO100-superheadz

 

ローライ Rollei

Rollei Digibase CR200 Pro

販売終了。

Vario Chrome

cura-3i.com

モノクロフィルム

ネガフィルム

富士フイルム FUJIFILM

ネオパン 100 ACROS
FUJIFILM 黒白ネガフイルム ネオパン 100 ACROS 35mm 36枚 1本 135 ACROS100 NP 36EX 1
 

富士フィルムの黒白は、これ一つ。寂しい。まだ試せていない。ISO100では世界最高水準の粒状性を誇る。長時間露光撮影にも向いているらしい。

コダック Kodak

PROFESSIONAL T-MAX100
Kodak 白黒フィルム プロフェッショナル用 35mm T-MAX100 36枚 8532848
 

トライエックスと間違って買った。あまりフィルムっぽくないというか、詳細に写る印象。T粒子という極超微細粒子を使っている。

PROFESSIONAL T-MAX400
Kodak 白黒フィルム プロフェッショナル用 36mm T-MAX400 36枚 8947947
 

顕微鏡写真なんかにも使えるらしいのだが、見たことはない。医学・生物学の世界では、ほぼ100%デジタル写真だ。

PROFESSIONAL TRI-X400

みんな大好き、トライエックス。黒白写真らしい黒白写真が撮れる。

イルフォード ILFORD

PAN F PLUS ISO 50
ILFORD PANF PLUS 50 白黒フィルム 35mm 36枚(5本セット)

ILFORD PANF PLUS 50 白黒フィルム 35mm 36枚(5本セット)

 
FP4 PLUS ISO 125

これは良い黒白フィルムだ。トライxに飽きたらイルフォード、というのは定番のフィルムコースらしいのだが、その気持ちがよくわかった。なんというか、黒の締まり方がとても良い。それに、暗いところが、きちんと暗く写るというか、暗くても暗いままに写るというか、そういった粘り強さを感じる。きっと、自家現像、自家プリントしたらもっと良くなる気がする。

HP5 PLUS ISO 400
ILFORD HP5 PLUS400 BLACK&WHITE 36EXP

ILFORD HP5 PLUS400 BLACK&WHITE 36EXP

 
DELTA 100 PROFESSIONAL
DELTA 400 PROFESSIONAL
DELTA 3200 PROFESSIONAL
イルフォード イルフォード デルタ 3200 プロフェッショナル 135-36EX
 
XP2 SUPER ISO 400
イルフォード XP2 スーパー 135 36枚撮り

イルフォード XP2 スーパー 135 36枚撮り

 

黒白フィルムだけれども、カラーネガ現像(C-41)をするフィルム。現時点ではこのフィルムのみ。フィルム現像をお店に出している場合は、カラーネガと同じくらい早く現像を上げてくれるので、その点は便利。

今まで、黒白フィルムをカラー現像するというのはなんとなく邪道に思えていて避けていたのだけれども、考えを改めた。自分がイメージする白黒写真らしい白黒写真が撮れた。

SFX 200

赤外線領域まで感度のあるフィルム。

ケントメア Kentmere

Kentmere 100
Kentmere 400

アグファフォト AgfaPhoto

APX 100 Professional
AGFA APX 35mm モノクロ ネガフィルム 36枚撮り ISO100-superheadz

AGFA APX 35mm モノクロ ネガフィルム 36枚撮り ISO100-superheadz

 
APX 400 Professional
Agfa APX 400/36(モノクロネガフィルム)
 

ローライ Rollei

RPX 25
Rollei 白黒フィルム RPX25 35mm RPX2511

Rollei 白黒フィルム RPX25 35mm RPX2511

 
RPX 100
RPX 400
Rollei 白黒フィルム RPX400 35mm RPX4011

Rollei 白黒フィルム RPX400 35mm RPX4011

 
Superpan 200

Retro 80S

Retro 400S

このフィルムも、まだ自分で使ったことがないけども、写真を見せてもらったことがある。同じ黒白写真でも、フィルムによってこんなにも印象が違うのかと、愕然とした。早く使ってみたい。

Ortho 25

オルソフィルムなので、赤色に感受性がない。

Infrared 400

820nmの近赤外線まで感度のあるフィルム。使ってみたいが、ピントも露出もそれ専用のものが必要らしい。

アドックス ADOX

CMS 20 II

ライカを購入したカメラ屋さんに、このフィルムの存在を教えてもらった。プリントしたものを見せてもらったのだが、被写体がそこにあるかのようなリアリティだった。超高解像度写真が撮れる。

CHS 100 II

SILVERMAX 100

フィルム和紙 FILM WASHI

Film "W" - 25 iso - ortho

https://shop.lomography.com/jp/films/35mm-film/washi-film-25-135-bw

Film "Z" - 400 iso near infrared black & white

https://shop.lomography.com/jp/films/35mm-film/washi-film-z-bw-400-135

Film "D" - 500 iso "SPUTNIK"

https://shop.lomography.com/jp/films/35mm-film/washi-film-500-135-aerial

フォマ FOMA

FOMAPAN 100 Classic

かわうそ商店 / 白黒フィルム Fomapan・フォマパン 100 Classic 135-36枚撮 1本

FOMAPAN 200 Creative

かわうそ商店 / 白黒フィルム Fomapan・フォマパン 200 Creative 135-36枚撮 1本

FOMAPAN 400 Action

かわうそ商店 / 白黒フィルム Fomapan・フォマパン 400 Action 135-36枚撮 1本

RETROPAN 320 soft

かわうそ商店 / 白黒フィルム Foma Retropan 320 Soft 135-36 1本

ベルガー Bergger

Bergger pancro 400

cura-3i.com

ジャパンカメラハンター JCH

JCH SP400 36EXP

cura-3i.com

ポジフィルム (リバーサルフィルム)

アドックス ADOX

SCALA 160

モノクロフィルムにもリバーサルがあるのをはじめて知った…。

お題「やっぱりフィルム写真が好き!」

はじめに写真ありき、後悔しないカメラの選び方

Crowd of people

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, FUJICOLOR 100 @Paris

後輩:先輩!先輩!!

 

先輩:なんだ、うるさいぞ。

 

後輩:先輩、オススメのカメラを教えてください!

 

先輩:そんなものはない。あるのはただ、撮りたいという情熱と、それを実行する撮影者がいるだけだ。

 

後輩:そういう、メンドくさい哲学的なことはいいので、具体的なことを教えてください。

 

先輩:ならば、周りの詳しい人に聞け。あるいはグーグルで調べろ。

 

後輩:先輩しか知り合いがいないんです!あと、グーグルで検索しても、結局色々おすすめが出てくるばかりで、よくわかんないです。

 

先輩:ふむ、お前は何がしたいのか、自分でもわかっていないタイプだな。どうしてカメラが欲しいんだ?

 

後輩:それは当然、女の子にモテるゲフンゲフン、かっこいい写真が撮りたいからです!

 

先輩:よろしい、動機は十分だ。ちなみに、モテるやつはモテるからモテるのであって、カメラを始めてモテるやつは、カメラを始めなくてもモテる。そこを勘違いしないように。

 

後輩:ぐぬぬ。

 

先輩:カメラを選ぶのに、写真から入るというのは、ものすごく合理的だ。結局、カメラを使って何をするかというと、写真を撮るわけだから、最終結果である写真を見て、その写真を撮ったカメラを選ぶ、というのは失敗が少ないだろう。もし、自分で思い通りの写真が撮れなくとも、それはカメラのせいではない。自分の腕のせいだとわかる。

 

後輩:なるほど!

 

先輩:逆に言えば、撮りたい写真、撮りたいイメージがなくては、カメラも選びようがない。自分はどんな写真が好きか、どんな写真に感銘を受けたのか、それをしっかり知ることが第一歩だ。

 

後輩:自分がどんな写真が好きなのか、言葉にして説明するのは難しいです。

 

先輩:言葉はいらない。ある写真をみて、自分の中で何かピンとくればいい。面白いとか、綺麗とか、怖いとかでも良い。とにかく写真を見ることだ。写真がそれなりにたくさんあって、カメラの情報もしっかりしていて、なおかつ買おうと思えばすぐ買える、そんなサイトがある。ここだ。

 

[PY] フォトヨドバシ | ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン |

 

後輩:って、ヨドバシカメラのサイトじゃないですか。僕はビックカメラ派なんです。

 

先輩:トップページにずらっと写真が並んでいて、その写真を撮ったレンズなりカメラなりのデータが載っている。はじめは、カメラの名前やレンズは気にしなくていい。とにかく、自分が好きな写真を探して探して、集めるところからだ。サイトの左側にも、各社の製品に行けるリンクがある。これも、会社を気にせず適当にリンクを押して、とにかく好きな写真を集めるのだ。

 

似たようなサイトがここにもある。ここでも同じように写真を巡って、とにかく自分の趣味嗜好を、実際の写真で確認するのだ。

 

マップカメラ | KASYAPA |

 

後輩:集めました!このライカっていうのが、かっこいい写真が多くて気に入りました!

 

先輩:ほう、いきなりそこに行ってしまったか。あとは価格と相談だ。頑張れ。

 

後輩:なんですかこの値段…。車買えますよ?

 

先輩:それでも安い方だ。昔のライカは家が買える値段だった。

 

後輩:写真は貴族の遊びなんですか?庶民はスマホで観光地巡りをするしかないのですか?

 

先輩:最近のスマホは馬鹿にできないぞ。その辺のコンパクトデジタルカメラに負けないくらいの写真が撮れるようになってきた。お前のスマホでどんな写真が撮れるのか、手っ取り早く確認できるサイトがある。ここだ。

www.flickr.com

後輩:フリッカー?英語じゃないですか。日本語のサイトはないんですか?

 

先輩:安心しろ、さっきも言ったが、目的は写真を見ることだ。写真は言語を超える。どこの人が、どの時代に、どこで、どんなカメラで撮っていても、その写真を見ることはできる。ページの一番上にある検索バーに、自分が使っているスマホの名前を入れてみろ。

 

後輩:「iPhone6」っと。おおー!これ、全部iPhone6で撮った写真なんですか!?こんな綺麗な写真、僕のでは撮れません!初期不良ですね!

 

先輩:落ち着け。今のはキーワード検索だから、例えば、iPhone「で」撮った写真ではなく、iPhone「を」撮った写真なんかも出てきてしまう。次の一手が必要だ。気に入った写真をクリックしてみろ。

 

後輩:この海岸の写真がすごく良いです。ぽち。

 

先輩:すると、その写真の下に、撮影者やコメントなんかが出てくる。さらにだ、デジカメで撮影された写真であれば、どんなカメラでどんなレンズで、どんな条件で撮ったかも一目了然なのだ。この写真は、Apple iPhone 6、f/2.2、4.2mm、1/542、iso32だな。

 

後輩:数学?呪文?なんかのおまじないですか?

 

先輩:それは後々学べば良い。でだ、このApple iPhone 6のところがリンクになっている。それを押してみろ。

 

後輩:ぽち。おおー、綺麗な写真がたくさん!やっぱり僕のは初期不良ですね!

 

先輩:このページに並んでいる写真は、基本的にiPhone 6で撮った写真のはずだ。まあ、iPhoneで撮っていても、撮影後に加工している可能性もあるがな。

 

後輩:これ、もしかして、同じことを別のカメラで検索してもできるんですか?

 

先輩:よく気がついた。さらに言えば、見てみたい写真をキーワードにして検索するのがいい。black and white だとか、Tokyoだとか、Dogでも、なんでも良い。そこからさらにどんどんとリンクを辿れば、自分の好きな写真を知ることができるだろう。そこまでいけば、もう俺が教えることは何もない。あとはひたすら、自分の好きな写真を探し、カメラを買って、レンズも買って、SNSに投稿すれば、素敵なカメラライフの始まりだ。

 

後輩:でも、flickrは英語なんで、使い方がよくわかりません。

 

先輩:そこはググれ、と言いたいところだか、ここにリンクを貼っておこう。日本語で、Flickrの使い方を丁寧に説明してくれている。

flickr.no-tsukaikata.com

後輩:ありがとうございます!

 

先輩:カメラ、レンズ、そして写真の道は広く深い。一度立ち入ってしまうと、二度と戻れない。俗にいう、「沼」というやつだな。まあ、その沼にハマるのが楽しくてやっている、というのもあるが。

 

(この記事は、以下の記事に多大なインスピレーションを受けて、パクリとも言える文体で執筆致しました。読書猿さん、いつも最高の記事、ありがとうございます)

知らないことを知る技術ー未知の分野で文献調査を導く3つの表の作り方と使い方 読書猿Classic: between / beyond readers

あなたの地位と人脈は《スモールトーク》が決めている/ダンバー『ことばの起源』応用篇 読書猿Classic: between / beyond readers

研究者の書くエッセイあるいはコラム

L'annexe de la Bibliothèque

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, FUJICOLOR SUPERIA X-TRA 400 @Paris

科学者の仕事を真に理解するには、その科学者が書いた論文を読む以外に、方法はない。けれども、その論文は、当然科学者に向けて書かれているから、読み下すにはかなりの知識と経験が必要だ。

それに比べて、科学者の書く読み物(エッセイ/コラム)は、そういった前提がないから、楽しく読めるものが多い。本になっているものもあるけれども、ここに紹介する作品は、全部ネットで読める(以下、敬称略)。

作家別作品リスト:寺田 寅彦

科学者のエッセイをあげるときに、寺田寅彦を外すわけにはいかない。幸運なことに、彼の著作のほとんどは、青空文庫で読める。日常のちょっとした気づきから、どんどんと考えを深めていく様は、読んでいて気持ちが良い。

書庫渉獵

進化の専門家である倉谷滋が書くエッセイは、何度も何度も読み返したくなるくらいの魅力がある。一読しただけでは、その内容を咀嚼できた気がしないのだ。ときに、衒学的とも言えるほどの幻想的、眩惑的表現で、科学の、あるいは古書の、そして自然の魅力を味わえる。

こんどうしげるの生命科学の明日はどっちだ!?

生命の模様や形の専門家である近藤滋のコラム。回によっては、やや専門的であるが、軽妙洒脱な文体のおかげで、スルスルと読める。科学を全力で楽しんでいることが、コラム全体から伝わってくる。

細胞夜話ならびに生化夜話

GEヘルスケアバイオサイエンス株式会社の藤元宏和によるコラム。こちらは、基本的に研究者を対象としているので、全く実験の経験がないと、面白さが半減してしまうかもしれない。それでも、ユーモアのある文体と、可愛いイラストに助けられて、対象の堅苦しさに比べると気楽に読める。細胞夜話は、読者登録が必要。

進化研究を覗く

JT生命誌研究館顧問の西川伸一によるコラム。こちらは、教科書といっても良いくらいのハードな内容であるが、一話から順に読んでいけば、進化研究の歴史を追うことができる。じっくりと読み進めたい。

研究室の選び方、あるいは悩める後輩に送るメール

PONT AU CHANGE

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, FUJICOLOR SUPERIA X-TRA 400 @Paris

生命科学系博士課程進学に悩む後輩に、かつて送ったメールが発掘されたので、ここに公開しておく。もう随分前に書いたことだけれども、今でも参考になる点があるかもしれない。現在在籍している大学、あるいは大学院修士課程から、違う大学院の博士課程に進むこと場合を想定している。

ラボ訪問に際して

訪問前に

  • ネットで調べられる情報(論文数、最近の科研費獲得金額、メンバー、進学実績など)は前もって調べる。
  • 論文数はPubMedで。

    www.ncbi.nlm.nih.gov

  • 科研費はここで科学研究費助成事業データベース

  • 論文数は、教授ないしボス(principal investigator, PI)が論文の責任著者(corresponding author)になっているものを重視する。中途半端な位置にPIの名前が入っている論文は、実績としては参考程度にする。
  • 大学院生が学振をとっているかチェック。ラボがウェブサイトを持っていれば、誰が取っているか書いてあることが多い。
  • ちょっと面倒だけども、学振のサイトから探すこともできる。
  • メンバーはあまり多過ぎないほうがよい。大所帯ラボは、ボスとの関係が希薄になるし、指導も受けにくい。最も生産的なラボの人数は10人から15人という研究結果がある。あるいは、25人以上だと生産性が低下する、という研究結果もある。

訪問中に

  • 可能であるなら、ラボのゼミの日に合わせて訪問する。全ての研究内容がわからなくとも、そのラボの雰囲気を感じられる。
  • 大学院生の進学、就職先を聞く。特に、PhD取得後一般企業に就職したいのであれば、就職実績のある研究室を優先する(修士と博士は全く別物なので、修士の就職先はあてにならない)。
  • PI以外のメンバー(准教授、助教、ポスドク、大学院生など)と話す。PIとは違った視点でアドバイスをもらえるはず。

訪問後に

ラボ訪問用の質問票

ついでに、自分が作ったラボ訪問用の質問表も、参考までに載せておく。これを持って色々なラボに回ったが、真面目だねー、とよく笑われた。

入学前

  • 去年の入学あるいは入室の倍率は?
  • 過去問は入手できるのか?
  • 入室できる可能性は?学内からどのくらい?学外からどのくらい?
  • 現在の研究室の人数と、出身学部の比率は?他大学出身者の人数は?
  • もし入学するとなれば、入学前に勉強してもらいたい科目は何か?

入学後

  • 具体的な研究生活はどのようになるか?
  • ゼミあるいは勉強会のようなものがあるか?
  • 入室してから、どのようなテーマを与えられるのか?
  • 大きなテーマがいくつかあるが、少しずつ関与するのか?それとも1つのテーマに絞られるのか?
  • 卒業するまでに、論文を平均何本書くのか?具体的なジャーナル名は?
  • 学会やその他の場で発表する、あるいは参加する機会があるのか?具体的な学会名は?
  • TAやその他のバイトがあるのか?奨学金等の経済支援は受けられるか?
  • 大学院の講義はどのくらいあるのか?

卒業後

  • 具体的な進路、就職先は(企業、研究所、大学、病院、ポスドク、留学など)?
© 2016 SAKAI Hiroshi