現時点で手に入る、大判フィルム(シートフィルム)のまとめ

2017年10月時点で手に入る、大判フィルム(シートフィルム)の一覧を作ってみた。 以前につくった、35mmフィルムのまとめはこちら。 www.sakaihiroshi.com 大判フィルムはまだ一度も使ったことがない上に、そもそも大判カメラも持っていない状態で、こんなま…

2017年ベストショット、一年を振り返る

Leica IIIa, Summicron f = 5cm 1:2, KODAK EKTAR 100 みなさん、ベストショットを公開されているようなので、自分も公開してみる。 改めて振り返ってみると、今年はなんとフィルム4本しか撮っていない。ILFORD FP4 PLUS、ILFORD XP2 SUPER、中判のILFORD FP…

ブランクーシのアトリエ、大判カメラへの誘惑

Leica IIIa, Summicron f = 5cm 1:2, KODAK EKTAR 100 パリの近代美術館であるポンピドゥセンターの脇に、まるで隠れ家のような美術館、ブランクーシのアトリエ (L'Atelier Brancusi)がある。 コンスタンティン・ブランクーシ(Constantin Brâncuși)は、…

ミノルタオートコードCDS、新しいメンバー

Minolta Autocord, Rokkor 75mm F3.5, ILFORD FP4 PULS 今の職場には、自分も含めて、写真・カメラを趣味している同僚が4人もいる。そのうち二人がデジカメ派、二人がフィルム派だ。面白いことに、フィルムもデジタルも両方使っている人が誰もいない。きっち…

フィルム20本撮影記念、安閑フィルムライフ

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, ILFORD XP2 SUPER@Paris 今、カメラに装填しているフィルムで、写真を撮り始めてから数えてちょうど20本目のフィルムになる。 写真を撮り始めたのが2013年だから、今年でほぼ丸四年。ということは、一年でわずか5本、二、…

フォトジェニック、その先にある表現

Leica IIIa, Summicron f = 5cm 1:2, 45color 400 フォトジェニック(photogenic)、という言葉を初めて聞いたのは、ある友人が別の友人の写真を撮っている時の一言だった。彼女いわく、被写体の友人は「フォトジェニック」だから、どうやって撮影しても良い写…

白黒で撮るパリ、オススメの黒白フィルム

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, ILFORD XP2 SUPER@Paris 現在のパリの街並みは、19世紀の大規模な都市改造で作られた。その指揮をとった当時の県知事であるジョルジュ・オスマン(Georges Eugène Haussmann)の名前から、travaux haussmanniensとも呼ば…

ビエーブル国際カメラ市、アンティークカメラのディープな世界

パリ南部のビエーブル市で行われる、フランスあるいはヨーロッパ最大とも言えるカメラ市に行ってきた。 Foire internationale de la photo - Bièvres - 3 et 4 juin 2017 今年で54回目を数える歴史あるマーケットで、パリのみならず、フランス全土、さらには…

写真乾板のスキャン、時をかける記録

以前のエントリーでオススメした写真スポットの一つ、パリの有名蚤の市の一つであるヴァンヴ(Vanves)で、古い写真乾板を手に入れた。15枚入りで25ユーロと言われ、少々渋っていると、20ユーロまでまけてくれた。が、今思うと、15ユーロくらいまで値切れた…

パリのおすすめ?写真スポット7選

以前も似たような記事を書いたけども、パリはどこを撮ってもそれなりに絵になってしまう。写真の上達、という意味ではあまりよろしくないけども、撮って楽しむ、という点では非常に良い。 今、改めてフォルダを見返してみると、意外とパリらしい写真を撮って…

Flickrのススメ、オススメのフォトグラファ3人

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, KODAK EKTAR 100 写真を誰かに見てもらいたのならば、そして誰かの写真を見たいのならば、Flickrをお勧めする。 写真を共有するためのウェブサービスは、メジャーなものだけでもInstagram、Flickr、Tumblr、Pinterestと多…

ライカIIIa、モノに対する一目惚れ

Leica IIIa, Summicron f = 5cm 1:2, ILFORD FP4 PLUS ライカIIIaとの出会いは、劇的だった。 自分のフィルムカメラライフは、ニコンFから始まった。F自体には全く不満がなかったのだけれども、フィルムカメラの宿命として、フィルムを一度装填してしまうと…

フェルメールの光、写真よりも光画

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, KODAK EKTAR 100 @Prague (Praha) ヨーロッパを旅していて気がつくのは、西洋絵画は、やはり西洋の環境が生んだものだ、という当たり前のことだった。例えば、風景画なんかに描かれている雲は、同じような雲を見ることが…

イマイチな写真、自分の感性と他人の感性

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, FUJICOLOR SUPERIA X-TRA 400 @Paris FacebookやFlickrでも、撮影した写真を上げている。もちろん、ほとんどの写真が、自分が気に入って上げているものだけれども、時々、数合わせというか、気まぐれというか、そんなに思…

ブルックリンミュージアムのマネークリップ、綺麗な薄い財布

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, FUJICOLOR 100 @Paris はてなブログ、あるいは、はてなブックマークを見ていると、なぜか定期的に「薄い財布」の話題が上がってくる。みなさん、それぞれこだわりがあるようで、ついつい読んでしまう。 薄い財布は、持ち…

黒白、ボケ、非日常。写真の上達を妨げるもの

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, FUJICOLOR 100 @Tokyo 「良い写真」と言うのが、どんなものかは未だにわからない。ある写真を見たときに、これは良い写真だ、と感じることはできるけども、それを言葉にして表現するのが難しい。 なんとなく、パッと見た…

単焦点標準レンズ原理主義者、究極の単焦点標準レンズを妄想する

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, KODAK EKTAR 100 @Paris 「単焦点標準レンズ原理主義者」なんだか字面にすると恐ろしくも見える。自分自身は、原理主義者のつもりはないけれども、手元にあるレンズは、Nikon FにつけているNIKKOR-H•C Auto Nikon F 50mm …

コダック、エクタクロームの復活、ポジフィルムの美しさ

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, KODAK EKTAR 100 @Prague (Praha) 新年早々、嬉しいニュースが飛び込んできた。なんと、コダックがエクタクロームEktachromeの生産、販売を再開するというのだ。2017年1月5日のラスべカスで行われていたCES (Consumer Ele…

エスニックジョークに学ぶブログ運営?

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, FUJICOLOR 100 @Paris ブログを始めるにあたって、色々とウェブで調べていると、いやでも目につくブログ群がある。曰く「今月のpvはoo万でした!」「この方法で月収oo万円です!」等々。こういったタイトルを見るたびに、…

写真の評価、被写体の影響

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, SUPERIA 200 写真は、写真そのもので評価されるべきだと信じたい。つまり、その写真を撮ったカメラやレンズ、フィルムやデジカメの種類、あるいは撮影者によってではなく、あくまで、最終成果物である写真で、良いものか…

光に対する感受性、デッサンの必要性

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, SUPERIA 200 写真を撮り始めてから、明らかに光に対する感覚が変化した。それまで、せいぜい、暗いとか明るいとかのレベルでしか認識できていなかったものが、光の柔らかさだとか、影のつき方だとか、うまく言葉にできな…

現時点で手に入る、35mmフィルム(135フィルム)のまとめ

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, FUJICOLOR SUPERIA X-TRA 400 @Lyon (2017年10月15日 Rollei Vario Chrome、Bergger pancro 400、Cinestill 50D、Cinestill 800T、JCH SP400を追加) (2018年3月25日 ROLLEI DIGIBASE CN200 PRO、ROLLEI ROLLEICHROME C…

Nikon F、カメラとの出会い

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, KODAK EKTAR 100 @Kyoto 初めてきちんと使ったカメラは、幸運にも、Nikon Fだった。 昔から、写真やカメラには囲まれていた環境だったけれども、不思議とそれらに惹かれることはなかった。最初に、写真ではなく、カメラそ…

ストレートでストリートな写真

Leica IIIa, Summicron f = 5cm 1:2, TRI-X 400 @Paris 写真を始めるきっかけになった一つの理由は、「ストリート」フォトグフィーという分野があることを知ったからだった。風光明媚な観光地に行かなくても、歴史的なイベントに立ち会わなくても、普段の生…

墓所と庭、科学と藝術

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, FUJICOLOR SUPERIA X-TRA 400 @Paris 繰り返し繰り返し、頭の中に現れてくるセリフがある。 この庭にあるもの以外に 次の世に伝える価値のあるものを 人間は造れなかったのだ 中学生くらいだったろうか、初めて「風の谷の…

はじめに写真ありき、後悔しないカメラの選び方

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, FUJICOLOR 100 @Paris 後輩:先輩!先輩!! 先輩:なんだ、うるさいぞ。 後輩:先輩、オススメのカメラを教えてください! 先輩:そんなものはない。あるのはただ、撮りたいという情熱と、それを実行する撮影者がいるだ…

Ektarの色合い、記録以上の記憶

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, KODAK EKTAR 100 @Toyama Ektarの発色が好きだ。もともと、写真にしても絵画にしても、はっきりした色合い、コントラストのものが好み。フィルムに求めるのは、現実の精密なコピーではなくて、現実以上の描写。目で見た以…

セリフォス島でのバカンス

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, FUJICOLOR PROVIA 100F @Serifos オススメの場所は、地元の人に聞く。これは、旅行する際には、世界どこでも通用する法則だ。 ギリシャの島々の中でも、比較的マイナーな島であるセリフォス島を旅行先に選んだのは、同僚…

絵画の写真

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, FUJICOLOR SUPERIA X-TRA 400 @Vienna 一時期、絵画の写真を積極的に撮ってみたことがある。が、これが恐ろしくつまらない写真になるのだ。もちろん、これはその絵画がつまらないわけでは決してない。いわゆる名画と言わ…

研究者の書くエッセイあるいはコラム

Nikon F, NIKKOR-H•C Auto 50mm f2, FUJICOLOR SUPERIA X-TRA 400 @Paris 科学者の仕事を真に理解するには、その科学者が書いた論文を読む以外に、方法はない。けれども、その論文は、当然科学者に向けて書かれているから、読み下すにはかなりの知識と経験が…

© 2016 SAKAI Hiroshi